個人情報保護法は、誰のために？何を守っている？

2022年4月から改定される「個人情報保護法」。
名前だけみると、個人情報が守られている法律だと読み取れますが、
誰のために？何を守っている法律なのか？なんてこと、みなさん考えたことはありますか？

 

ものすごく簡単に「個人情報保護法」を説明すると、
個人情報を集める事業者や団体に対して、集めた個人情報を、
① どんな事に利用するか？をきちんと個人に対して明示しなさいよ
② 利用することに対して個人からきちんと同意を取りなさいよ
③ 集めた個人情報を漏らさないようにきちんと管理しなさいよ
という法律です。
そうなんです。個人のためというより、事業者や団体に対しての法律なんです。
① は、ECサイトでいうと、個人情報保護方針やプライバシーポリシーに書いてありますね。
長ったらしい、契約書のような文字が並んで、目がシパシパするやつです･･･。
② は、ECサイトでいうと、お買い物ボタンの前に設置されている同意ボタンまたは同意するチェックですね。
よくわからないけれど、この項目に同意しないとお買い物ができないというよくあるやつです。
③ は、当たり前の話です（笑）
こうやって見ると、①と②は、EＣサイトを利用する個人が、ちゃんと内容を確認して、同意しなければいけないという話なので、簡単に言うと、自分の身は自分で守りなさいよ、ということなんですね･･･。

 

そして、もうひとつ。
以前、「個人情報」と「プライバシー」の違いを記事にしましたが、改めて説明すると、
・自分のことを本人だと証明する情報　⇒　個人情報
・自分がどんな人間なのかを説明する情報　⇒　プライバシー（＋個人情報）
厳密ではありませんが、こんな風に説明できると思います。

 

プライバシーには、仲のいい人は知っているけれど、みんなには知られたくないという趣味やいつどこに行っていたというような情報までもが含まれます。
本当に仲のいい友達しか知らない趣味のものをＥＣサイトで購入したとすると、
個人情報に加えて、「どんなもの」を「いつ購入した」という人に知られたくない情報まで、ECサイトの会社は知っていることになるんですね。
そういった情報を、「ECサイト側がどのように利用しているのかをちゃんと個人にお知らせすることを厳守する」のが個人情報保護法なので、その情報がECサイトにどう利用されているかをちゃんと確認するのは、あくまでも個人の責任です。

 

プライバシーメディアを読んでくださるみなさんには、そこをきちんと理解した上で、「個人情報保護法」と向き合っていけるようになっていただけたらいいなと思います。
うまく説明できていなかったら、すみません･･･。